アジアシリーズ2008 11.13-11.16 TOKYO-DOME

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【コラム】 韓国代表・サムスンライオンズを探る(野手編)

 サムスンの打線をひとことで表現すると「スター軍団」だ。05年にフリーエージェント(FA)で現代ユニコーンズから、主砲のシム・ジョンスを4年契約の最高60億ウォン(約7億2000万円)で、同じく現代から、球界No.1ショートといわれるパク・ジンマンを4年契約で最高39億ウォン(4億6800万円)で獲得。当時の韓国マスコミは「韓国のニューヨークヤンキースか?それとも読売ジャイアンツか?」とその大型補強ぶりを表現した。この2人以外にも、現代でパク・ジンマンとコンビを組んでいた、パク・ジョンホを03年にFAで獲得している。

 その他の選手もスター揃いで、韓国球界初の通算2000本安打まであと54本と迫り、通算打点1200(歴代1位)、通算本塁打309本(歴代3位)の「記録の男」ヤン・ジュンヒョクや、ワールドベースボールクラシック(WBC)で代表投手陣をリードした、チン・カブヨンなどが並ぶ。主力野手で過去に国家代表選手に選出されたことがないのは、レギュラー定着3年目のサード、チョ・ドンチャンのみ。しかし、チョ・ドンチャンも今年12月にカタール・ドーハで行われるアジア大会の代表メンバーに選出され、野手には豪華な面々が名を連ねている。

 野手陣にスターは揃っているが、サムスン2連覇の原動力は投手陣。打線はなかなかつながらず、わずかなリードを投手陣の継投で守って勝利してきた。韓国シリーズでも1試合平均得点は3点。全6戦中3試合が延長戦にもつれこみ、1試合平均残塁が10.7と効率の悪い攻めが目立つ。本大会でも、打線が爆発し大勝という展開は予想し難い。「短期決戦はシーズン中とは戦い方が違う」と話すソン・ドンヨル監督としてはシーズン中の打順にはこだわらず、その時、状態の良い選手を中心に打線を組んでくるだろう。

 打線の核となるのが、センターを守る、パク・ハンイ。03年には170安打で最多安打をマークした6年目の選手。シーズン終了後に胸の筋肉を痛め、韓国シリーズ出場も心配されたが、韓国シリーズでは3割4分5厘。野手の間を抜く鋭い打球と俊足で二塁打3本。バントヒットも成功させるなど、1番打者として本大会でも最も期待できる野手だ。2番のチョ・ドンチャンも足があり、韓国シリーズでは打撃好調。この2人が出塁したあと、それ以降の打線がいかに得点に結び付けられるかが重要となる。

 全体的に足を絡めた攻撃はほとんどなく、盗塁を狙ってくるとすると、代走で入るカン・ミョングのみ。91試合に出場も打席に立ったのはわずか24回の代走専門。チームトップとなる21盗塁の走り屋がここ一番で決められるかも見どころのひとつだ。

 大きな一発は期待できないだけに、中盤までに得点し逃げ切れるかが大事なサムスン。本大会ではサムスン打線が早い回に得点できるかに注目していただきたい。

◆予想ラインアップ
(中)パク・ハンイ
(三)チョ・ドンチャン
(指)ヤン・ジュンヒョク
(左)シム・ジョンスまたはキム・デイク
(遊)パク・ジンマン
(捕)チン・カブヨン
(一) キム・ハンス
(右)キム・ジョンフン
(二) パク・ジョンホ

※1ウォン=0.12円

■室井昌也
1972年東京生まれ。韓国プロ野球の伝え手として、著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』は2004年より毎年発行。韓国のスポーツ紙でもコラムを毎週韓国語で連載している。アジアシリーズでは地上波中継局への情報提供、執筆などのほか、アジアシリーズプロモーションの一環として『韓国プロ野球トークライブ』を11月11日(土)に実施する。
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韓国プロ野球応援サイト ストライク・ゾーン
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